リナザウでお仕事

はじめに

NW構築をすることになりました.けっこう大規模で,機器は転がっている手持ちの物を使え,という条件付き.まずはNW機器(主にcisco)のシリアル番号を調べるところから作業開始です.ってところで,はたと困りました.最近のNotePCってシリアルインタフェースが付いてない.おまけに昨今の個人情報保護のうねりのせいで利用制限がびしばしと.そんなこんなで思いついたのがLinux Zaurus(以下リナザウ)の活用でした.
SHARP パーソナルモバイルツール Zaurus SL-C3200
sl-c3200は公式サポートとはなっていないものの,
I/OポートがついておりSHARP パソコン接続ケーブル CE-170TSを使うことができます.ちなみに,ciscoに繋ぐ際にはこれ以外にも,

  1. Gender Changer(9pinシリアルオスオスコネクタ
  2. RJ45-9pinコネクタ
  3. イーサケーブル(ストレート接続)

も用意する必要があります.

cu

ケーブルを用意しただけでは繋がりません.アクセス用のプログラムが必要です.リナザウlinuxと言ってもembeddedなのでごく少数のコマンドしか用意していません.そのため,シリアルを使ってアクセスするプログラムをネットから拾ってくる必要があります.私はuucpという昔懐かしのプログラムに含まれているcuを使うことにしました.これはレッツ! コンパイルにあります.インストール方法は,このページに書いてあるとおり,

ダウンロードしたら、「設定」→「ソフトウェアの追加と削除」でインストール。

するだけです.インストールしたら,使い方は

cu -l ttyS0

になります.プログラムを終了するには ~. とタイプします.ちなみに,結果をファイルに残すなら

cu -l ttyS0 | tee fila

なんてしておけばよいでしょう.ただこの方法だと,echo backが表示されないので1回どういうコマンドを実行するのか自分で納得してから本番に挑むことをお勧めします.

パ,パスワードがわからない

シリアルを繋いでプロンプトが出てきてもenable passwordがどうしてもわからない.そんな経験がないでしょうか.そんなときにリセットをかける方法がhttp://www.cisco.com/japanese/warp/public/3/jp/service/tac/474/pswdrec_4500-j.html

  1. ciscoの電源を入れなおして,60s以内にbreak信号(cuの場合 ~# )送信
  2. rommon 1 > confreg 0x2142
  3. rommon 2 > reset
  4. Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]: n
  5. Router>enable
  6. Router#copy startup-config running-config
  7. Router#configure terminal
  8. Router(config)#enable secret PASSWD
  9. Router(config)#config-register 0x2102
  10. Router(config)#^Z
  11. もう一回ciscoの電源入れなおし

という手順でパスワード変更OKです.

プログラミング環境

cuは上記のように事前にインストールしましたが,出先で何か必要になった時,パッケージを探すってのも面倒です.小さなプログラムならその場で作りたい,そう思って探してみました.で,見つけたのが,dev_img & CPAN インストール Linux Zaurus SL-C3200 (4/22): 雑木林とコンピュータ.これだと,perlはv5.8.5が入るようです.ただ,CFは使わずにHDD上にlootfsを起きました.つまり,"/home/zaurus/Documents/dev_img-1.5/dev_img-1.5"になるようにファイルを置いて,img_setup.shを実行したわけです.これでも特に問題はありませんでした.でも,embeddedな環境がちょっと気に入らなかったので,今はhttp://journal.mycom.co.jp/articles/2006/03/20/openbsd/を見ながらopenbsdをインストールしています.ちなみにこの上にperl5.8.8をインストールしたら約6時間かかりました.今の所の問題点は,'{'と'}'をタイプする方法がわからないこと.ssh経由で作業していたので,本体キーボードに'{'と'}'がないのを忘れていました.リナザウではCtr+,とCtr+.を使うようですが,うまくいきません.やり方がわかったら,このエントリを修正します.


dmesgを見直してみたら,

zkbd0 at pxaip0
wskbd0 at zkbd0: console keyboard, using wsdisplay0

となっていました.そこで"man zkbd"を見てみたら,bingo.

The zkbd driver provides support for the native keyboard found on the Za-urus. Access to the keyboard is through the wskbd(4) driver.

というわけで,キーバインドは以下のようになります.

入力 出力
Fn u {
Fn i }
Fn d `
Calendar F1
Address F2
Mail F3
Home F4
Menu F5
Cancel ESC
OK Enter
Rear Toggle Up and Down
Rear OK Right
Rear Cancel Left
Fn Up Page Up
Fn Down Page Down
Fn Left Home
Fn Right End